「これからもずっと、あなたたちと旅をしててもいいですか?」
この世界には、海の奥深くに沈む街があった。
16歳の少女、アクア・ウォートルは、海底で暮らす特殊な種族であり、
人々から伝説として知られる街で静かに暮らしていた。
地上でも生きて行くことは可能だが、身体の水分を奪われることに弱く、負担は大きいようだ。
しかし、それでも故郷の住人の反対を押し切り、地上に行くことを決意したのは、
幼い頃に、地上の人間と交わしたある約束があったからだった……