さようなら、世界。

さようなら、世界。

「お前が本当に、この腐った世界を変えられると言うのならば、私に証明してみせろ」

世界に絶望し、自ら闇の生け贄となったクロロ。
その身体は闇と同化し、世界の人々にも絶望を与えようとしていた。 兄弟の選択に、ライズの下した決断とは…

───────────────────

ライズとクロロは双子の兄弟だった。
しかし、生まれたと同時に別々に育てられたため、お互いの存在すら知らずに育つこととなる。

彼らは、「人」であるようで、「人」ではない。

存在が、世界を光に導く者。
存在が、世界を闇に染め上げる者。

双子であるにも関わらず、その存在理由が全く異なっていた。
そして、彼らがその事実を知ったとき、二人の関係に大きな亀裂が生まれたのだった。