家族と願い

家族と願い

旅はいつかは終わる。
仲間と別れる日が、いつかは来る。
別れは嫌いだ。もしかしたら、もう二度と会えなくなってしまうかもしれないから。

紫色の髪をした少年が、橙色の髪をした少年にそれとなく伝えると、「そんなことないよ」と一言。

「だってボクたち、家族なんだから」
それは、眩しすぎる笑顔だった。

あぁ、こいつはいつもそうだ。
根拠なんてなくても、自信満々で真っ直ぐで……。
その性格が、ずっとずっとうらやましかった。

どうか楽しい今が、いつまでも続きますように。